EDに伴う危険因子注目されている
罹患率は年齢に比例して上昇し、明らかな外傷などによるもの以外の原因としては高血圧、動脈硬化、男性更年期障害(ホルモン異常)が考えられている。その他、糖尿病、心疾患、末梢血管障害、多発性硬化症、鬱病、腎機能障害などの慢性疾患が原因となる場合や、その他酢酸クロルマジノン、スルピリドなど各種薬剤の副作用として勃起障害が表れる場合があるほか、タバコの影響も強く懸念され、またアルコールは短期的な影響だけではなく、量が過ぎれば長期的に勃起に悪影響を及ぼす虞がある。すなわち、概して生活習慣病(成人病)の予防はED対策に効果的であると言える。その他、長時間の自転車運転などで、会陰部の血管や神経を長時間圧迫する行為も危険とされる。
なお、前立腺肥大に伴うその除去手術の場合、症状と術式によって一概には言えないが、現在は昔ほど乱暴な手術は行われることはなく、例えば内視鏡を用いた「経尿道的前立腺切除術」であれば、勃起不全の発症率は10%未満と見込まれている。また直腸癌の手術においては、自律神経を温存し得たケースに関しては勃起不全が17%、射精障害が20%にとどまったのに対し、拡大郭清にまで至ったケースにおいては勃起不全が66%、射精障害は100%にまで達する。
また、心因性のものとしては精神的なストレス、性に対する誤った教育環境、失業などによるストレス、性行為に対する自信喪失、特に新婚初夜での性行為の失敗が原因となる新婚勃起障害(後述)、また、時としてホモセクシャルなどが挙げられる。
また近年では、テクノ症候群に伴うEDも注目されている。 |