高血圧症について〜1
冷房や季節の温度変化によって、血管が収縮して、血圧が上昇します。日本人の4人に1人は、大なり小なり、高血圧症です。近年は、メタボリックシンドロームによって血圧に関心を持つ方がふえています。しかし、なかなかどんなことに気を付けばよいか分からないのが、実情のようです。
高血圧をほうっておくと、脳梗塞、脳出血、狭心症、心筋梗塞、大動脈瘤、腎不全などの比較的重い病気に進みます。
血圧について
理想的な血圧は、140/90mmHg以下です。
収縮期血圧(最大血圧、上の血圧) 心臓が収縮し、血液を全身に出すときの血圧。
拡張期血圧(最小血圧、下の血圧) 心臓が拡張し、血液が心臓に戻ってくるときの血圧。
高血圧の方に現われやすい症状 動悸、手足のしびれ、肩こり、のぼせ、顔面紅潮、耳鳴り、めまい、ふらつき、頭重、頭痛、息切れ、むくみ、不眠症、眼底出血など。
高血圧は、心拍出量の増加と末梢血管の抵抗の増加によって生じます。
高血圧 = 心拍出量増加 × 末梢血管抵抗
末梢血管の抵抗増加の原因 動脈硬化により血管壁が厚くなり、血流が悪化。 過剰になったNaで、血管壁にむくみが生じる。 ストレスにより血管が収縮する。
高血圧とは、交感神経が活発化して、昇圧ホルモン(アドレナリン、ノルアドレナリン、レニン−アンジオテンシン系)が分泌され、動脈硬化や体内のNaの増加などが要因になって、心拍出量の増加、末梢血管抵抗の増加、循環血液量の増加を招き、血圧が上昇するものです。
高血圧症の治療法
西洋医学では、生活改善に加えて、降圧剤による治療が行われています。漢方では、現われている症状の改善を目標に治療を行います。降圧剤は、基本的に血圧を下げるだけの薬ですが、漢方薬は、根本的に高血圧の体質を改善することに主眼をおいています。また、漢方薬と降圧剤との併用もおこなわれます。 場合によっては、適した漢方薬を続けていると、徐々に降圧剤を減らすことができることもあります。 漢方は病気の予防に重点をおいています。長年、高血圧を続けていると、血管がもろくなっており、さまざまな病気を引き起こしかねません。あなた様にあった漢方薬を服用して、体質を改善して、丈夫な身体にしましょう。 |